ドイ・タカコ。政治家。
1928年11月30日、兵庫県生まれ。本名、土井多賀子。56年に同志社大学大学院法学研究科修士課程を修了後、同大などで憲法学の講師を務め、69年の衆議院選挙で日本社会党から出馬して初当選した。86年の衆参同日選挙で同党が惨敗したことにより、石橋政嗣の後を継いで第10代委員長に就任。女性としては初めて主要政党の党首になり、「おたかさん」の愛称で親しまれた。89年の参議院選挙では女性候補を多数擁立、マドンナ旋風を巻き起こして躍進し、与党の自由民主党を過半数割れに追い込む。この勝利について、「山が動いた」と発言したことも大きな話題になった。翌90年の衆議院選挙でも勝利したが、91年、統一地方選挙で大敗した責任を取る形で党委員長を辞任。93年に非自民連立の細川護煕内閣が発足すると、第68代衆議院議長に就任。衆参両院を通じて、憲政史上初の女性議長となった。その後、96年に日本社会党が党名を変更して社会民主党(社民党)が発足すると第2代党首に就任したが、傾いた党勢を立て直すことはできず、2003年の衆議院選挙の大敗で党首を辞任。05年には、衆議院選挙で落選し政界から引退した。14年9月20日、肺炎のため死去。85歳。