ナツヤギ・イサオ。俳優。
1939年12月25日、東京生まれ。慶応義塾大学文学部在学中に、文学座付属演劇研究所に入所。その後、同大を中退し、63年に俳優座養成所に入所する。同期には原田芳雄、地井武男、前田吟らがおり、のちに「花の15期生」と呼ばれた。66年に映画「骨までしゃぶる」(加藤泰監督)で映画デビューし、同年の「牙狼之介」(五社英雄監督)で初主演。その後も、74年のNHK連続テレビ小説「鳩子の海」や、映画「白昼の死角」(79年、村川透監督)、「戦国自衛隊」(79年、斎藤光正監督)などに出演し、人気を博す。78年には芸名を夏木勲と改めたが、86年に本名の夏八木勲に戻した。近年では、映画、ドラマで幅広い役柄を演じ、名脇役と評された。2012年10月に公開された映画「希望の国」(園子温監督)では、原発事故に翻弄される主人公の酪農家役を演じ、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した「そして父になる」(13年10月5日公開予定、是枝裕和監督)にも出演した。13年5月11日、すい臓がんのため死去。73歳。