ウチムラ・コウヘイ。体操選手。
1989年1月3日、福岡県生まれ。3歳のときに、両親が営むスポーツクラブで体操を始める。中学卒業後に上京して東洋高校に進学し、朝日生命体操クラブに入門。高校時代は高校選抜、全日本ジュニア選手権の2冠に輝き、2006年ナショナルチームに入る。07年に日本体育大学に進学し、1年生で全日本学生選手権の個人総合で優勝した。08年、19歳で北京オリンピックに初出場し、団体総合と個人総合で銀メダルを獲得。オリンピック個人総合のメダル獲得は、1984年ロサンゼルス・オリンピックの具志堅幸司(金メダル)以来24年ぶりで、10代では日本人初となった。2008年11月、全日本選手権個人総合で初優勝を遂げ、13年には6連覇を達成。これは06~11年の鶴見虹子に次いで2人目の快挙で、男子としては史上初。その後、15年時点で8連覇まで記録を伸ばしている。11年の大学卒業後は、コナミに入社し体操競技部に所属。12年のロンドン・オリンピックでは、個人総合で金メダル、団体総合と種目別の床運動で銀メダルを獲得した。13年にベルギーで開催された世界体操選手権では、前人未到の男子個人総合4連覇を達成。種目別でも平行棒で金メダル、床運動と鉄棒で銅メダルに輝いた。14年の世界選手権(中国)では個人総合5連覇、種目別鉄棒で銀メダルを獲得。15年の世界選手権(イギリス)では、白井健三、萱和磨らとともに37年ぶりとなる団体総合優勝に貢献。個人総合6連覇を果たし、種目別鉄棒でも金メダルを獲得。16年8月のリオデジャネイロ・オリンピックでは男子団体(内村航平、加藤凌平、白井健三、田中佑典、山室光史)で、2位以下を大きく引き離し、04年のアテネ・オリンピック以来3大会ぶり7度目という悲願の金メダルを獲得。個人総合でもロンドン・オリンピックに続く金メダルを獲得し、1968年メキシコ、72年のミュンヘン大会の加藤沢男以来44年ぶりの2連覇を決めた。体操でのオリンピック2連覇は海外勢を含めても4人しかいないという快挙。また世界選手権(2009~11年、13~15年)、オリンピック(ロンドン12年、リオデジャネイロ16年)を合わせて個人総合8大会連続での金メダルで自身の持つ世界記録を更新した。