ローレン・バコール。女優。
1924年9月16日、アメリカのニューヨーク州生まれ。高校卒業後、アメリカ舞台芸術アカデミーで演技を学び、42年に、ニューヨークで舞台デビュー。44年に、モデルを務めたファッション雑誌の表紙が、ハリウッドの映画監督ハワード・ホークスの夫人の目にとまり、ハードボイルド映画「脱出」のヒロインに抜擢(ばってき)されて映画デビュー。ハスキーボイスと「ザ・ルック(THE LOOK)」と呼ばれる独特の上目遣いが人気となった。翌年、同作で共演した25歳年上のハンフリー・ボガートと結婚。その後も、「三つ数えろ」(46年)、「潜行者」(47年)、「キー・ラーゴ」(48年)などで共演した。57年に、ハンフリー・ボガートと死別。61年に、俳優のジェイソン・ロバーズと再婚したが、69年に離婚した。60年代以降は、ブロードウェイの舞台でも活躍。70年に、ミュージカル「アプローズ」でトニー賞を受賞した。78年に刊行した自伝「私一人」は、ベストセラーとなり、翌年の全米図書賞を受賞。2005年、アメリカで公開された宮崎駿監督の長編アニメ映画「ハウルの動く城」の英語吹き替え版では、声優として荒地の魔女役を務めた。09年に、長年の功績をたたえてアカデミー名誉賞が贈られた。主な出演作品に、「百万長者と結婚する方法」(1953年)、「オリエント急行殺人事件」(74年)、「プレタポルテ」(94年)、「マンダレイ」(2005年)などがある。14年8月12日、脳卒中のため死去。89歳。