ナカムラ・コサンザ。歌舞伎俳優。
1920年8月20日、東京生まれ。本名は福井貞雄。24年に4歳で3代目中村米吉(のち17代目中村勘三郎)に入門。26年10月、中村小米を名乗り本郷座「忠臣講釈」で初舞台に立つ。その後、中村蝶吉を経て、48年に中村しほみと改め、一人前の歌舞伎俳優を指す「名題」に昇進。59年4月に2代目中村小山三を襲名した。主に女形の名脇役として活躍し、「東海道四谷怪談」の宅悦女房などを得意とした。また、17代と18代の中村勘三郎に仕え、18代の息子である6代目中村勘九郎、2代目中村七之助兄弟の師匠番も務めるなど、3代にわたって中村屋を支えた。97年、第3回日本俳優協会賞功労賞を受賞。2006年、文化庁長官表彰。14年には第35回松尾芸能賞功労賞も受賞した。著書に「小山三ひとり語り」(13年、演劇出版社)がある。15年1月まで舞台に立ち、現役最高齢の歌舞伎俳優として知られていたが、同年4月6日、虚血性心不全のため死去。94歳。