モリ・カズトシ。生物学者、薬学博士。
1958年7月7日、岡山県生まれ。京都大学薬学部を卒業後、同大大学院に進み、岐阜薬科大学助手を経て89年に渡米。93年まで、テキサス大学で研究員として勤務した。99年に京都大学大学院生命科学研究科助教授になり、2003年、同大学院理学研究科教授に就任。テキサス大学在籍時に始めた研究から、正常に機能しないたんぱく質が細胞内の小胞体に蓄積した際に生じるストレスを解消する、小胞体ストレス応答という仕組みを解明した。そうした業績が評価され、09年にガードナー国際賞、10年に紫綬褒章、12年に上原賞を受賞。また、14年9月には、アメリカの権威ある科学賞の一つで、ノーベル賞の登竜門ともいわれるアルバート・ラスカー基礎医学研究賞(ラスカー賞)を、ピーター・ウォルターカリフォルニア大学サンフランシスコ校教授と共同受賞した。