ワタナベ・ケン。俳優。
1959年10月21日、新潟県生まれ。同県立小出高校卒業後の78年に上京し、翌年、円演劇研究所に研究生として入所。81年に蜷川幸雄演出の「下谷万年町物語」で初舞台を踏む。82年、演劇集団「円」に入団。83年、ドラマ「未知なる叛乱」に出演し、テレビデビューする。84年に映画「瀬戸内少年野球団」で映画デビューし、86年の「海と毒薬」で映画初主演。87年のNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」で主人公の伊達政宗役に抜擢(ばってき)され、一躍、知名度を高めた。89年に急性骨髄性白血病を発症し主演予定だった映画を降板するが、翌年に復帰。93年、大河ドラマ「炎立つ」で再び主演。94年に白血病が再発したが、翌年に復帰した。2003年公開のハリウッド映画「ラストサムライ」で外国映画に初出演し、04年のアカデミー賞とゴールデングローブ賞の助演男優賞にノミネートされる。その後も「バットマン ビギンズ」(05年)、「硫黄島からの手紙」(06年)、「インセプション」(10年)、「GODZILLA ゴジラ」(14年)など多くのハリウッド映画に出演し、日本を代表する俳優の一人として、アメリカでも高く評価されている。国内でも、映画「明日の記憶」(06年)、「沈まぬ太陽」(09年)でそれぞれ日本アカデミー賞主演男優賞最優秀賞を獲得するなど受賞多数。私生活では05年に女優の南果歩と再婚した。女優、モデルの杏は前妻との間に生まれた娘。15年4月にニューヨークのブロードウェイで公演が始まったミュージカル「王様と私」でミュージカルに初出演し、アメリカ演劇界で最高の栄誉とされるトニー賞の主演男優賞に日本人として初めてノミネートされた。