ムロヤ・ヨシヒデ。エアレース・パイロット。
1973年1月27日、奈良県生まれ。幼少時に航空機のパイロットを志し、中央大学では航空部に入部してグライダーに親しむ。93年、アメリカで航空免許を取得。95年、曲技飛行(エアロバティックス)の日本大会を見て本格的に曲技飛行を志す。同大卒業後、97年にはアメリカで、世界有数のエアロバティックス教官であるランディ・ガニエに師事し、同年7月のエアロバティックス世界選手権に日本代表チームの一人として初出場する。98年、日本国内でエアショーの活動を開始。2003年にはエアロバティックス世界選手権の最高クラスであるアンリミテッドクラスに初出場する。08年、「空のF1」と呼ばれるレッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップのライセンスを取得。同レースはオーストリアの飲料メーカー、レッドブルの主催で03年に始まったプロペラ飛行機レース。05年からは国際航空連盟(FAI)公認の世界選手権となり、トップクラスのパイロットが世界各地で1年に6~12レースを戦い、年間チャンピオンを争う。レース中の最高時速は約370キロメートル、最大重力は10G超に達し、高い飛行技術が要求される。室屋は09年にアジア人として初めて同レースに参戦。14年の同レース第2戦で3位に入り初の表彰台に立つ。15年の第5戦、第7戦でもそれぞれ3位入賞。16年6月に千葉県千葉市で開催された同年第3戦で初優勝を果たした。