トム・クランシー。小説家。
1947年、アメリカのメリーランド州ボルティモア生まれ。保険代理業を営みながら執筆し84年に出版された処女作「レッド・オクトーバーを追え」(日本語版は85年に文藝春秋より刊行)がベストセラーとなり、一躍人気作家になる。豊富な知識と緻密な取材、詳細なデータに基づいて国家間の紛争や政治的陰謀などの実相を描き、国際サスペンス小説、ハイテク軍事スリラーの第一人者となった。代表作は、「レッド・オクトーバーを追え」に始まり、「愛国者のゲーム」「いま、そこにある危機」など、CIA分析官のジャック・ライアンを主人公としたシリーズ。同シリーズ作品の多くが映画化され、大ヒットした。ビデオゲームの原作者としても知られており、96年にゲームメーカー「Red Storm Entertainment」を共同設立。同社が開発した「レインボーシックス」シリーズや「ゴーストリコン」シリーズは、世界的な人気を集めている。また、大のスポーツ好きであり、メジャーリーグのボルティモア・オリオールズの共同オーナーを務めたほか、98年にプロフットボールチーム、バイキングスの買収を試みたこともある。2013年10月1日死去。66歳。