ミヨシ・アキラ。作曲家。
1933年1月10日、東京都生まれ。3歳からピアノを始め、作曲家の平井康三郎に師事して、バイオリンと作曲を学ぶ。東京大学文学部仏文科在学中の53年、「クラリネット、ファゴット、ピアノのためのソナタ」で日本音楽コンクール作曲部門第1位。翌54年、「ピアノと管弦楽のための協奏交響曲」で、優れたオーケストラ作品の作曲家に贈られる尾高賞を初受賞した。これを含め、同賞を計6回受賞している。55~57年にフランス政府給費留学生としてパリ音楽院に留学し、レイモン・ガロワ・モンブランらに師事。現代フランスを代表する作曲家、アンリ・デュティユーにも強い影響を受けた。帰国後は、独自のスタイルを切り開いて、管弦楽、歌曲、室内楽、合唱曲など、多岐にわたる分野で作品を発表。代表作に、合唱と管弦楽のための三部作「レクイエム」「詩篇」「響紋」や、「交響的変容」、「焉歌・波摘み」などがある。99年には初のオペラ「遠い帆」を発表し、同作でサントリー音楽賞を受賞。全日本吹奏楽および合唱コンクールの課題曲、全国の小中学校の校歌なども数多く手がけている。74~95年に桐朋学園大学学長、96~2004年に東京文化会館館長を歴任。1999年に日本芸術院会員となり、2001年に文化功労者に選ばれた。13年10月4日、心不全のため死去。80歳。