ひとけのないさびしい谷で人の足音を聞くという意味で、孤独な生活に思いもかけずに人の来訪を受けることの喜びをたとえていう。「空谷」は、さびしいひとけのない谷間のことで、「跫音」は、足音の意味。
〔例〕「事業に失敗し一家が失意のどん底にいたときの、きみから援助の申し入れは、まさに空谷跫音でした」といったり、「このような奥深い里にまで足を運んでいただき、空谷跫音の思いです」とか、「わび住まいの老人に空谷跫音のごとく一通の便りが届いた」などと使ったりする。
〔類〕空谷足音(くうこくのそくおん)