酒の池に肉の林という意味で、豪奢なぜいたくごとをいう。転じて、酒やごちそうがあふれた豪華な宴会のことをいう。中国の夏(か)の桀王(けつおう)が、池に美酒を注ぎ満たし、池の周りに肉の丘を築き、立木がわりに脯肉(ほじし)(干した肉)をさし、美女妹喜(ばつき)と3000の美女と歓楽にふけったという故事から。「しゅちじじりん」とも読む。
『史記(しき)―殷本紀』の記述から。
〔例〕「いやあ、まいったよ、昨夜は新宿で郷里の大富豪の息子と落ち合ってね。飲めや歌えの大騒ぎ。その足で六本木に繰り出して、もう酒池肉林だったよ」などと使ったりする。
〔類〕肉山脯林(にくざんほりん)