木材を組み合わす場合、四角に削ったほぞ()とそれを入れる円型の穴(鑿)とでは、うまく組み合わされないという意味から、転じて、物事がうまくかみ合わないこと。性質の違ったものはぴったりと合わないことをたとえていう。
『史記(しき)―孟軻伝』に、「持二方一欲レ内二円鑿一、其能入乎」とある。また、『楚辞(そじ)―九弁』にも記述がある。
〔例〕「部長と課長は水と油だね。いっしょに仕事をしたら必ず意見が対立するんだから困ったものだ。まるで方円鑿そのものだよ」などと使ったりする。
〔類〕円鑿方(えんさくほうぜい)/円方鑿(えんぜいほうさく)