逃げ出した羊を追ったが、途中で道がいくつにも分かれていて、とうとう見失ってしまったという『列子(れっし)―説符』の故事から、転じて、学問などが、自分の力が及びもつかないほど深く広いものに思われ、目当てがつかず途方に暮れて悲しみ嘆いていること。同じような意味の言葉で、「望洋之嘆」と書くものもある。
〔例〕「師というのはありがたいものです。師がいない研究は亡羊之嘆をおぼえるだけのものです」などと使う。
〔類〕多岐亡羊(たきぼうよう)