門の前に雀(すずめ)を捕まえる網を張るという意味で、訪れる人がないので、門前に雀が群がって網で捕まえることも容易であるということから、転じて、昔日の勢いがなくひっそりとしているさま。「雀羅」は、雀を捕るためのかすみ網をいう。「門前雀羅を張る」という形で使うことがよくある。
『史記(しき)―汲黯・鄭当時伝・賛』にある記述から。また、『白居易(はくきょい)―寓意』に、「賓客亦已散、門前雀羅張」と記されている。
〔例〕「落選すればすぐに門前雀羅で、選挙屋なんて不人情なものだ」とか、「あの会社の景気のよかったころは取引業者や銀行関係がつめかけていたが、今ではその足も遠のいて、門前雀羅を張るようなさびれ方だそうだ」などと使う。
〔対〕門前成市(もんぜんせいし)