店の前には羊の頭を掲げ、羊の肉を売ると見せ掛けて、実際には犬の肉を売っているという意味から、転じて、外見と内実とに大きな差があることのたとえ。宣伝はりっぱであるが、内容がそれにともなわないこと。
『晏子春秋(あんししゅんじゅう)―雑下』に、「猶下懸二牛首于門一、而売中馬肉于内上也」とあるところから出た語。また、『水流雲在楼集―七尾雑題』に、「回顧却慚城市俗、羊頭狗肉互偸レ真」とある。
〔例〕「あの作家のものは、タイトルはいかにもおもしろそうなのだけれど、読んでみるとつまらない。羊頭狗肉の作品が多いね」というように使う。
〔類〕羊質虎皮(ようしつこひ)/虎皮羊質(こひようしつ)