「良薬口(くち)に苦(にが)し」と読み下す。よい薬は苦くて飲みやすくないことが多いという意味から、転じて、心のこもった忠告や忠言はなかなかすなおに聞けないものだが、結局は自分のためになるものであるという戒めの言葉。
『説苑(ぜいえん)―正諫』に、「孔子曰、良薬苦二於口一利二於病一、忠言逆二於耳一利二於行一」とある。
〔例〕「良薬苦口(良薬口に苦し)とわかっているが、なかなか人の批判は受け入れがたい」とか、「良薬苦口(良薬口に苦し)というが、先輩に単刀直入でいわれたときは苦しかったが、今は先輩のアドバイスを受けてよかったと思っています」などのように使う。
〔類〕忠言逆耳(ちゅうげんぎゃくじ)