15~49歳の女性の1歳ごとの年齢別出生率を合計したもので、1人の女性が、現時点での年齢別出生率通りに年を経たとして、一生の間に産む子どもの数に相当する。1人の女性が生涯に平均して何人の子どもを産むかの指標として工夫されたもの。この計算方式の特徴から、現在のような晩婚化などで出産年齢が高まる過程では、事後的に振り返って計算される「2007年生まれの女性が生涯に産む子どもの数」よりは低く出る傾向がある。低年齢の女性の年齢別出生率の低下はすぐに反映されるが、高年齢の女性の年齢別出生率はしばらく低くとどまるからである。実際の数字は、05年に1.26と、過去最低を更新した(07年は1.34)。出生率は年金など社会保障制度の制度設計の際の前提となっている。04年成立の年金制度改革法では、出生率は04年の1.32から07年に1.31で底を打ってから反転し、1.39台まで回復するとの前提で設計されている。