2014年4月の消費税増税後、日本経済は悪化傾向にある。消費税増税前には、耐久消費財や住宅投資を中心に駆け込み需要が拡大した。また、1997年の増税時と異なり、60歳以上の無職高齢者世帯で油脂・調味料や家事用消耗品などの駆け込み購入がみられた。年金生活を中心とする世帯の生活防衛的な消費といえる。しかし、増税後は反動減がみられ、消費や住宅投資は悪化した。当初は、2014年4~6月期で反動減は出尽くすとみられていたが、7~9月期も消費は大きく伸びず、GDP成長率は2四半期連続でマイナスとなった。所得面では、消費税増税の影響で実質所得が減少し、消費を抑える効果もあったとみられる。