日本銀行の金融市場への資金供給量のことで、市中に供給した日銀券(現金)、金融機関が日銀に預ける当座預金残高の合計。日銀は2013年4月の量的・質的金融緩和政策で「2年でマネタリーベースを2倍にする」とし、14年12月末時点で280兆円弱と目標を達成している。このために日銀は大量の国債を民間銀行から購入し、その結果、短期国債でのマイナス金利や、10年物国債の利回りが0.3%台と最低を更新するなど、金融市場に影響が出ている。マネタリーベースでみれば異例とも言える金融緩和状態となっているが、この資金は金融市場を通じて企業や家計に供給されていない。資金のほとんどは、日本銀行の当座預金に、国債を購入した代金として積み増しされている状態である。