日本銀行は2016年1月29日に日本で初めてとなるマイナス金利政策の導入を発表した。正式名称は「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」で 2月16日より実施されている。今回のマイナス金利政策は、金融機関が保有する日本銀行当座預金にマイナス0.1%を適用するというもの。ただし、すべての預金に適用されるわけではなく、貸出支援基金、被災地金融機関支援オペおよび共通担保資金供給はゼロ金利、既往の預金残高(15年1~12月積み期間における平均残高)については変更前と同様にプラス0.1%を適用するなど、階層構造方式が採用されている。これは、マイナス金利の適用が金融機関の収益を圧迫して、かえって金融仲介機能を弱めることを防ぐために導入されたものであり、マイナス金利政策を実施している他の国々(スイス、スウェーデン、デンマークなど)でも採用されている。