アベノミクス新3本の矢の目標である「出生率1.8%」、また人口1億人維持を達成するためには、出生率の改善が必要である。これまでは、出産・育児休暇や託児所などの改善が実施されてきたが、それでも出生率は大きく回復しなかった。この背景には、長時間労働、非正規雇用の増加などがあるとされ、働き方を変えるべきと考えられるようになった。労働時間は労働基準法で1日8時間、週40時間までと決められている。しかし、現実にはそれより10時間多い週50時間以上働いている長時間労働者の割合は、日本の場合30%以上を占めており、欧米の2倍から3倍以上となっている。こうした中で、長時間労働の是正については、現行の法制をさらに厳格にして、法律的に長時間労働を禁止するような条項を入れるべきとの意見もみられる。