賃金を上げること。賃金の動向を見る場合、賃金総額(平均賃金)なのか、個々の雇用者の一人一人を示す個別賃金なのかという区分がある。年齢毎の賃金カーブを見ると、年齢が上がるにつれて賃金が上昇する賃金体系となっている。この賃金体系を維持するものが定期昇給(定昇)とされるものである。他方、賃金表自体のシフト上昇(つまり労働者一律の賃上げ)はベースアップ(ベア)とされている。就業者の構成として非正規雇用の低賃金層が増加したことにより、賃金総額は大きく増加していない。また、人口の高齢化による社会保障支出の増加から保険料率が上昇している。このため2008年以降、雇主及び雇用者の社会保障負担が特に増加し、可処分所得(税引き後所得)で見れば給与水準が抑制されている。