小泉純一郎政権(2001年4月~06年9月)では、他の政府支出と同様に、政府開発援助(ODA)は厳しく削減されてきた。一方、2000年の国連ミレニアム首脳会合以降、貧困撲滅などを掲げた「ミレニアム開発目標」を達成するため、先進各国はODA予算を大幅に増加させている。そうした中、小泉首相は05年4月のアジア・アフリカ首脳会議において、「ミレニアム開発目標」に寄与するため、ODAの対国民総所得(GNI)比0.7%の目標達成に努力すると表明した。これを受け、05年度の「骨太の方針」では、グローバル戦略の強化として、十分な水準のODAの確保が取り上げられた。06年4月には首相の下に「海外経済協力会議」が設置された。08年10月からは、国際協力機構(JICA)と国際協力銀行(JBIC)の円借款部門が統合し、新JICAとなった(→「政府系金融機関改革」)。