人件費や事務的諸経費など、その場限りで消えてしまう支出に充てる財源を調達するために発行される国債。財政法に規定がなく、その発行には特別立法が必要となるため、特例国債ともいう。日本では、「昭和40年不況」による歳入不足を補てんするため、1965年度補正予算で初めて発行された。ただし、これは実質的には建設国債とみなせる。その後、第1次石油危機による歳入不足のため、75年度補正予算から赤字国債が発行されるようになった。バブル景気の最中には中断されたが、バブル崩壊後は、景気対策のための歳出増加と不況による税収不足から、再び赤字国債が発行されるようになった。