原油価格を始めとする物価の上昇と、それに伴う経済の悪化に対応して講じられた景気対策(「安心実現のための緊急総合対策」)。2008年8月29日、福田康夫内閣時の政府・与党が発表したもの。事業規模は総額11兆7000億円で、国の財政支出分は1兆8000億円。事業規模としては、2000年の森喜朗内閣の際の約11兆円に並ぶものである。しかし、経済成長と財政健全化の両立を目指したため、踏み込み不足との指摘もなされている。(1)生活者の不安解消、(2)持続可能社会への変革加速、(3)新価格体系への移行と成長力強化を目標として掲げ、具体的な内容として、高速道路料金の引き下げ、住宅ローン減税の延長・強化、中小企業向け金融対策、太陽光発電への補助金などの環境対策などが盛り込まれている。この対策を受けて、08年10月16日に08年度第1次補正予算(予算規模1兆8000億円)が成立した。