最悪期を脱したとはいえ、依然厳しい状況が続く経済・雇用状況に対応するため、2009年12月8日に鳩山由紀夫内閣(当時)が閣議決定した緊急経済対策。(1)雇用、(2)環境、(3)景気、(4)生活の安心確保、(5)地方支援、(6)国民潜在力の発揮、の6分野の対策が取り上げられ、事業規模は24兆4000億円。うち国費は7兆2000億円で、その内訳は、雇用6140億円、環境7768億円、景気1兆5742億円、生活の安心確保7849億円、地方支援3兆4515億円である。特に雇用に関しては、(1)雇用調整助成金の支給要件の緩和、(2)貧困・困窮者支援の強化、(3)新卒者支援の強化、(4)緊急雇用創造の拡充、(5)保育サービスの拡充等女性の就労支援、の五つの緊急対応が図られている。環境については、エコ消費三本柱の推進ということで、家電エコポイント制度の改善、エコカー購入補助の延長、住宅版エコポイント制度の創設が取り上げられている。景気対策としては、「景気対応緊急保証」の創設、「セーフティネット貸付」の延長・拡充などの中小企業を対象とした金融対策と、住宅金融の拡充・住宅税制の改正などの住宅投資促進策があげられている。