東日本大震災からの復旧・復興のために東日本大震災復興特別会計が設けられ、2011年度からの5年間で当初19兆円以上の予算規模が見込まれていた。財源は復興債の発行で賄われることになっており、その償還のために復興特別増税(復興特別所得税、復興特別法人税)が導入された。11年度には東日本大震災の復興支援を目的として約15兆円が計上されたが、その4割に当たる約6兆円は使用されなかった。そのうちの1兆円は特別会計に繰り入れられたが、その財源は本来復旧・復興事業に充てられるべき資金であった。しかし、実際には被災地の復旧・復興ではない事業へ充てられてしまった。具体的には、国税庁施設費、国立競技場復旧事業、国内立地推進事業費補助金、沖縄国道整備事業、鯨類捕獲調査安定化推進対策、などである。