2013年10月1日、安倍晋三首相は「消費税率及び地方消費税率の引上げとそれに伴う対応について」を閣議決定し、14年4年1日より消費税率の5%から8%への引き上げを決定した。これに先立ち民主党政権時代の野田佳彦首相により社会保障と税の一体改革関連法が国会に提出され、12年8月10日参院本会議で、民主党、自由民主党、公明党の3党などの賛成多数で可決、成立していた。しかし、現行5%の消費税率を14年4月に8%、15年10月に10%に引き上げることについては、13年秋の時点での景気の状況に基づいて最終判断をすることになっていた。日本の経済状況が13年の第1四半期から第3四半期まで3期連続でプラスの成長率を実現したことから、安倍首相は消費税の8%への引き上げを決定したものと考えられる。消費税率を15年10月に10%まで引き上げることに関しては、直前の景気の状況によって改めて判断することになっている。消費税率の引き上げは低所得者への負担が重くなることから、食料品などの日常品については軽減税率を適用することが求められるが、8%への引き上げ時点では問題にされず、先送りされることになった。消費税の引き上げにより景気に悪影響を及ぼすことから、13年度の補正予算や14年度当初予算で景気対策を盛り込むことになった。