安倍晋三内閣が検討する法人税率の引き下げ。主要国での法人税引き下げ競争やアジアでの低い法人税を背景に、安倍政権では法人税の引き下げを検討することにした。その一環として、日本政府は2013年12月5日、『好循環実現のための経済対策』を示し、復興特別法人税(法人税額に対する10%の加算税)の1年前倒し廃止を行うことを明らかにした。それに基づき12月12日公表の14年度税制改正大綱にて、復興特別法人税の1年前倒しでの廃止が決定され、14年4月から実施されることになった。これにより法人税の実効税率(東京都)は現行の38.01%から35.64%に下がることになった。14年度税制改正大綱においては法人税率引き下げに関し「速やかに検討を開始する」こととされた。しかし、過去の損失を何年間も持ち越せる制度などの優遇措置を用いて国内企業の7割前後が法人税を納めていないことや、法人税率を引き下げた分を内部留保に回す企業が多いであろう、との批判も出されている。