工業所有権の保護に関するパリ条約、著作権の保護に関するベルヌ条約などに定められた知的財産の保護を補完、強化するとともに、WTO(世界貿易機関)の下でこれらの知的所有権の包括的、かつ適切な保護を国際的に確保する目的で締結された知的所有権の貿易関連の側面に関する協定のこと。この協定は、すべてのWTO加盟国に、最恵国待遇、内国民待遇を規定しており、権利の実現のための国内的権利行使手続き(司法手続きおよび行政手続き)整備、などの措置の実施を義務づける。2003年8月30日、WTOの一般理事会は、TRIPS協定の例外として、発展途上国にエイズ治療薬などの安いコピー薬の輸入を認める制度作りで合意した。