輸入量を一定の水準に抑制する政策の手段として、一定枠以上の輸入に対してより高率の関税を賦課することで目的を達成しようとする保護貿易措置。関税割当制度の場合、枠以内の輸入量に対しては、無税または安価な関税が適用されて、需要者にとっては一部を安価な輸入価格で購入できることがうたわれている。しかし、輸入品の国内価格上昇がいずれ見込まれる場合、輸入業者はそれに追随した値上げができるので、枠以内の輸入量に対して適用される低関税率の恩恵の少なくとも一部は、輸入業者が利潤増加という形で受け取ることになる。日本において関税割当制度が適用された最近の例としては、2001年度にセーフガードに付随する措置としてこの制度が適用された、ねぎ、生しいたけ、畳表、があげられる。