中国がレアアース(希土類)の輸出を、輸出割り当てなどにより規制したこと。2010年、自国資源の保護や環境保全を名目として、世界生産の9割を占めるレアアースの輸出規制を実施、尖閣諸島問題の発生では日本への輸出停止措置をとるなど、外交カードとして利用する姿勢を示した。中国の輸出規制に対して、日本、欧州連合(EU)、アメリカは、世界貿易機関(WTO)に、市場をゆがめWTO協定に違反するとして提訴し、12年7月には紛争処理小委員会(パネル)が設置され、審理が開始された。一方で、レアアースの供給先が多様化し、また最大の輸入国であった日本でも代替技術の開発が進んだことから、中国国内のレアアース生産量は急減している。