小泉純一郎元首相が「改革の本丸」と位置づけた郵政民営化に向けて2006年1月に発足した準備会社(社長は西川善文氏)。日本郵政公社は、03年4月に郵政事業庁(旧郵政省)から郵便貯金、簡易保険、郵便の郵政3事業を引き継いで設立されたが、郵政民営化の是非を問うて自民党が圧勝した05年9月の衆議院選挙後に開かれた特別国会で、07年10月から政府出資の持ち株会社の下で郵便事業・郵便局・郵便貯金・郵便保険に4分社化し、持ち株会社が保有する郵便貯金・郵便保険の株式は17年9月末までの移行期間中に全額処分することを盛り込んだ郵政民営化関連6法が成立した。07年10月には、持ち株会社「日本郵政」の傘下に、配達・物流を手掛ける「郵政事業会社」、金融商品販売などの窓口業務を行う「郵便局会社」、銀行業務を行う「ゆうちょ銀行」、保険業務を行う「かんぽ生命保険」の4社をおく形で日本郵政グループが発足した。07年4月に日本郵政が総務相に提出した実施計画によれば、日本郵政・ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険の3社については遅くとも10年度には上場をめざすとしている。さらに、ゆうちょ銀行・かんぽ生命については、政府保有株を17年9月末までに完全売却する方針となっている。(→「日本郵政改革」)