中央銀行が、多数の金融機関などを相手に、主として短期金融市場商品を売買すること。日本銀行による市場操作は、かつてはインターバンク市場における相対(あいたい)方式での手形売買が中心であったが、1980年代後半から次第にCD(譲渡性預金)オペレーション、CP(コマーシャル・ペーパー)オペレーション、TB(割引短期国債)オペレーションなどの公開市場操作が重要性を増すようになった。また、99年度からは、FB(政府短期証券)の公募入札が開始されたことにともない、FB・TB(両者を併せて短期国債と呼称変更)オペレーションが本格化するに及んで、日本銀行の市場操作の主流を公開市場操作が占めるようになった。さらに、2001年12月からCPオペレーションの対象に資産担保コマーシャル・ペーパーが追加されたり、03年6月には資産担保証券の買い入れ方針が決定されるなど、量的緩和政策のもとでの潤沢な資金供給を図るために、公開市場操作の手法が拡充された。