生命保険会社が資産運用の失敗など予期せざる損失を被った場合に、保険契約者に対する支払余力がどれだけあるのかを示す指標。生命保険会社は、将来の保険金支払いなどのために責任準備金を積み立てているが、株価の暴落などの予期せざる事態が生じた場合には、責任準備金のみでは支払い切れない可能性がある。そこで、責任準備金を超えて保有する支払余力(ソルベンシーマージン)が必要とされる。日本では、1996年の保険業法改正によってソルベンシーマージン比率規制が導入され、健全性の目安とされている200%を下回ると監督当局である金融庁が経営改善を命じる早期是正措置が発動されることになっている。ただし、実際には同比率が200%以上であっても破たんする事例が相次いだために、金融庁は2001年3月期から同比率の算出基準を厳格化した。