一般の投資家から集めた資金を元手に(借入額と併せて)オフィスビルやマンションなどの不動産で運用する一種の投資信託。REITの投資証券(投資口)は証券取引所に上場されて取引され、投資口の購入者には、不動産の賃貸料収入などとして得られる運用益が毎年の分配金の形で支払われる。REITは1960年代にアメリカで創設された後、税制面での優遇措置などを背景として90年代に急速な発展を遂げ、ヨーロッパ各国にも広まった。日本では、2000年11月から解禁され、01年9月に東京証券所にREITが初めて上場された。07年春には世界のREIT市場の時価総額は100兆円近くあったと推定されるが、サブプライムローン問題による08年9月の金融危機を引き金として、世界中のREIT市場が急速に冷え込んだ。特に日本のREIT市場における価格下落と規模縮小が著しく、08年10月に東京証券取引所上場のニューシティ・レジデンス投資法人が上場REITとして初めて破綻した。