日本経済にとって喫緊の課題であるデフレーションからの早期脱却を目指した政策対応について政府と日本銀行の間で結ぶ協定。2012年10月30日の金融政策決定会合において政府・日本銀行は「デフレ脱却に向けた取り組みについて」と題する共同文書をまとめ、野田佳彦民主党・国民新党連立内閣の前原誠司内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当)・城島光力財務大臣と白川方明日銀総裁が連名で公表した。同文書では、日銀が消費者物価の前年比上昇率1%を目指して強力に金融緩和を推進する一方、政府はデフレを生みやすい経済構造を変革することが不可欠と認識し、経済活性化に向けた取り組みを加速すべく最適な政策手段を動員するとうたっている。政府と日銀がこうした形で共同文書を公表するのは初めてのことであり、政府(民主党・国民新党連立内閣)は事実上の政策協定(アコード)と捉えた。