消費者物価指数などで示される一般物価水準が持続的に上昇すること。物価上昇率(インフレ率)が年数%までの緩やかなものをクリーピング・インフレーション、年数十%に及ぶものをギャロッピング・インフレーション、月50%を超えるような猛烈なものをハイパー・インフレーションと呼ぶ。日本における代表的なインフレーションとしては、第二次世界大戦後の1940年代後半に卸売物価指数および消費者物価指数が戦前(1934~36年平均)の200倍超に上昇した戦後(悪性)インフレーション、第一次石油危機の起きた1974年に卸売物価指数前年比が30%台、消費者物価指数が同20%台となった大インフレーション(狂乱物価)が挙げられる。また、インフレーションの原因が経済の需要側にあるものをディマンドプル・インフレーション、供給側にあるものをコストプッシュ・インフレーションと呼ぶ。前者の例としては、中央銀行による財政赤字のファイナンス(→「マネタイゼーション」)によるインフレーション、後者の例としては、消費税率引き上げによるインフレーションが挙げられる。