代表的な国際金融センターであるロンドン・シティーのインターバンク取引における資金のやり取りに適用される金利。日本では一般にロンドン銀行間取引金利と呼ばれている。イギリス銀行協会が、大手銀行十数行から通貨別(米ドル、日本円など)・期間別の予想調達金利を自主申告してもらい、上下4分の1を除いた残りの銀行の申告金利の平均値をLIBORとして公表している。LIBORは、イギリスのみならず世界各国における金融取引の国際的な基準金利として位置づけられており、たとえば、変動金利の企業向け貸出取引や住宅ローンなどの金利はLIBORに利幅(スプレッド)を上乗せする形(LIBOR+α)で決定されるのが通例である。また、デリバティブの一つである金利スワップ取引においては、固定金利と交換される変動金利としてLIBORが一般的に用いられている。2012年6月に、イギリスのバークレイ銀行が05~09年の間において自行の申告金利を不正操作していたことが発覚したことから、基準金利としてのLIBORへの不信感が高まり、世界の金融界を動揺させた。