金利(短期金融市場商品)、債券、株式、外国為替などの原資産(もととなる金融商品)から派生した金融商品。最近では、猛暑や冷夏などの天候不順による損害をヘッジする天候デリバティブなども登場している。デリバティブ取引の代表的なものとして、先物、オプション、スワップなどがある。先物(future)とは、あらかじめ定めた将来時点において、あらかじめ定めた価格で金融商品を受け渡す売買取引契約のことであり、類似の取引に先渡し(forward)がある。オプション(option)とは、あらかじめ定められた期日あるいは期間内に、あらかじめ定められた価格で金融商品を売買する選択権の取引のことであり、買う権利の取引はコールオプション、売る権利の取引はプットオプションとよばれる。スワップ(swap)とは、将来のある時点における債権・債務あるいはキャッシュフローを、あらかじめ取り決めた方式により当事者間で交換する契約であり、想定した元本に対する固定金利と変動金利を交換する最も基本的な金利スワップは、プレーンバニラとよばれる。サブプライムローン問題の中でアメリカの保険最大手AIGを経営危機に陥れたクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、スワップ取引の一種である。