銀行などでの振込みサービスを24時間365日いつでも即時に決済できるようにすること。2008年にイギリスで即時送金サービス「ファースターペイメント」が導入され、14年にはシンガポールでも同様の即時決済サービスが開始された。日本の全銀システム(→「決済システム」)では、現状において振り込みが即時決済されるのは、原則として平日の午前9時から午後3時の間に限られており、その時間帯を過ぎれば相手口座に資金が届くのは翌日(休日や祝日であれば、翌営業日)になる。安倍政権が成長戦略の一環として振り込み24時間365日化に積極的な姿勢を示していることもあり、全国銀行協会は、14年12月に公表した報告書で、18年をめどに24時間365日いつでも即時決済が可能な新たな「全銀システム」を構築すると発表した。これに応じて各金融機関も振込時間を例えば午後6時まで延長する案が検討されているが、それに伴う経費増を懸念する向きもあって、業界全体としての統一的な見解はまだできていない。