銀行などが発行するカードを利用したローン。あらかじめ契約した貸出枠の範囲内でATM(現金自動預け払い機)などを通じて資金を借り入れることができる。返済方法は、リボルビング払い(毎月あらかじめ決められた一定額を返済する利払い方式)で毎月の約定返済日に口座自動振替で返済していくのが一般的である。金利は、ほとんどの銀行が貸金業者よりも幾分低くしている。たとえば、三菱東京UFJ銀行の場合、借入限度額10万円以上100万円以下で12.6~14.6%である。多くの場合、貸金業者が保証を行っている。過払い金返還請求問題の影響もあって消費者金融専業3社(アコム、SMBCコンシューマーファイナンス、アイフル)の無担保ローンが伸び悩んでいる一方、大手銀行、流通系銀行、地方銀行などが貸し出し利ざやの向上を狙い注力している銀行カードローンが急速に伸びている。2015年末の銀行カードローン残高は、4兆6113億円である。銀行のカードローンは、10年6月に完全施行された改正貸金業法による総量規制(→「個人向け貸し付けの総量規制)の対象外とされているが、貸金業者と銀行のローンを合算すると、総量規制(個々の借入人への貸付残高を年収の3分の1以内に抑制する)に抵触するケースが起きている可能性がある。