大学・短期大学などの学生への公的奨学金(→「日本学生支援機構」)制度の一つとして新たに創設される返済不要の奨学金。政府は、2017年度から給付型奨学金制度を創設することを16年末の閣議で決定した。対象は、住民税非課税世帯の子供であり、月額2~4万円が支給される。17年度は、自宅以外から私立に通学する人(月4万円)や児童養護施設から出た人(国公立なら月3万円、私立なら月4万円のほか、入学金分1回のみ24万円)など特に経済的に厳しい学生に対して先行的に支援することとし、約2800人への給付を見込んでいる。18年度からは、自宅から通う人(国公立なら月2万円、私立なら3万円)や自宅以外から国公立に通う人(月3万円)に対象を広げた本格実施となり、全体で1学年あたり2万人に給付される。対象者は、高校での学業成績や部活動での成果などに基づいて、高校側が推薦する。推薦枠は、支援が必要な生徒の割合が高い高校に手厚く配分するとされている。