旧「商工組合中央金庫法」に基づいて1936年に設立された特殊会社。中小企業への融資を目的としており、政府と中小企業団体などが共同出資しており、政府系金融機関の中では唯一の半官半民組織。経済産業省(中小企業庁)、財務省、金融庁の共管。融資のほかに、預金の受け入れを行うなど、他の政府系金融機関と比べて民間金融機関に近い性質を持つとされている。元来は協同組織金融機関であったが、政策金融改革の一環として2008年10月の「株式会社商工組合中央金庫法」に基づいて株式会社化された。株式の46.6%を政府が所有。株式会社化された当初は、5~7年で政府保有株式を全額処分して完全民営化される予定であったが、リーマン・ショック後の危機対応融資に積極的に取り組む中で、政府系金融機関としての役割を再認識され、15年の改正「商工中金法」では、完全民営化を当分先送りすることが定められた。しかし、16年には、危機対応融資などを巡る大規模な不正行為が発覚し、改めて政府系金融機関としての本来の在り方を問われている。