電子的に記録され移転できるデジタル通貨であり、法定通貨(→「貨幣」)ないしは法定通貨建てではないものの、不特定多数への代金の支払い手段として機能しているもの。不正使用を防ぐために高度な暗号を用いた分散型台帳技術であるブロックチェーンを用いるのが通例であり、暗号通貨と称されることもある。ビットコインを嚆矢とするが、最近では雨後の竹の子のごとく群生して1500種類以上が存在するといわれている。2018年2月初旬時点での時価総額(日本円換算)は、1位ビットコイン約18.8兆円、2位イーサリアム約12.0兆円、3位リップル約4.9兆円、4位ビットコイン・キャッシュ約2.8兆円、5位カルダノ約1.5兆円となっている。17年4月の改正資金決済法では、仮想通貨を法定通貨に準ずる支払い手段として認める一方、仮想通貨取引所に登録制を導入して利用者保護を図ることとした。なお、18年1月にネム(NEM)の流出騒ぎを引き起こした「コインチェック」は、未だ登録されていない「みなし仮想通貨交換業者」であり、金融庁による審査中である。