合併・買収などのM&A、株式交換・移転が行われたときの会計処理・手続きのこと。合併の基本的な会計処理には、パーチェス法(purchase method)と持ち分プーリング法(pooling of interests method)という二つの基本的なパターンがある。パーチェス法は、取得企業(買収企業)が被取得企業の資産・負債を時価で再評価して引き継ぎ、再評価価額と買収価額の差額をのれん(goodwill)として認識する。これに対し、持ち分プーリング法では、すべての結合当事企業の資産・負債を簿価のまま引き継ぎ、のれんを認識しない。現在、アメリカの会計基準設定機関である財務会計基準審議会(FASB Financial Accounting Standards Board)や国際会計基準審議会(IASB)は、パーチェス法のみを合併の会計処理として認めている。また、のれんについては非償却とし、価値が目減りした場合に減損処理を適用することとしている。日本では2008年12月に会計基準が改訂され、従来認められてきた持ち分プ―リング法が廃止されてパーチェス法に一本化された。のれんの会計処理については、現在は規則的に償却することとされているが、国際的な会計基準のコンバージェンスの観点から見直しが進められている。