個人や機関投資家が、経済的な指標とともに社会的な指標も考慮して行う投資のこと。経済的パフォーマンスがよく、社会的な責任も果たしている企業に投資を行うこと、あるいは、社会的な課題の解決に携わる事業体に金融機関やファンドが出資を行うことを指す。社会的な指標としては、環境、雇用、法令順守(→「コンプライアンス」)、教育、福祉などがある。もともとは宗教団体が教義に反する企業(タバコやギャンブルなどをなりわいとする企業)を排して行った投資が始まりだとされる。SRIはアメリカでは1990年代以降、ヨーロッパでは90年代後半以降に活発となり、日本では99年に販売された「日興エコファンド」が初のSRI投資信託である。世界最大の公的年金基金であるカルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)など、年金基金の運用方針に組み込まれた例も多い。金融危機以降は理念重視型から長期リターン重視型への転換が進んでおり、サステナビリティ投資と呼ばれることもある。