国際的に活動する金融機関向けの新しい自己資本規制。資本を厚く積むよう求め、財務の健全性を高める。普通株を中心にした「中核的自己資本比率(コアティア1)」の最低水準を2019年までに段階的に引き上げ、7%にすることが柱。日本の大手銀行は新規制の対応に向け、増資や持ち合い株の圧縮などを進めてきた。各国の銀行監督当局で構成するバーゼル銀行監督委員会が10年に導入を決めた。1988年以降、規制を3段階で強化しており、今回の新規制は3段目になることから「バーゼル3」と呼ぶ。2008年に起きた金融危機の反省から過度な投融資を抑える狙いがある。銀行規制はバーゼルだけでなく、金融危機後に各国が独自に検討を進めてきたものもある。