中国が世界一になった外貨準備の一部を切り離し国内外で運用するために、2007年に設立したSWF(国富ファンド)。資産規模は2000億ドル。上場株式や債券などを対象とした一般のポートフォリオ運用に加え、投資先持ち分が10%を超える大型出資も行う。07年から08年半ばはアメリカの大手バイアウト・ファンドや大手証券会社、世界最大手カード会社への合計125億ドルの投資など、金融関連事業への出資に高い関心を示した。08年秋以降の金融危機下では、既存の出資案件が含み損を抱えた模様で海外投資活動は休止・縮小という観測さえ生じたが、09年6月のオーストラリアの不動産信託大手を皮切りに、7月と10月にはカナダの資源会社、11月には香港の太陽電池有力会社とアメリカの大手発電所建設運営会社、インドネシアの大手石炭会社とシンガポールの資源専門商社と、わずか半年で合計89億ドルに及ぶ資源関連事業への出資を発表した。CICは運用益が主目的としているが、マスメディアなどには中国による海外資源の安定調達との関連を指摘する声もある。なお、08年度に当初3分の1だった海外運用の上限を50%超に変更。資産規模を今後は4000億ドルに倍増の可能性という報道(2009年12月22日時点)もある。